- ハイチ共和国では、2022年（令和4年）以降、武装集団（ギャング）による暴力行為や政府機関及び主要インフラ施設への襲撃が増加し、治安や人道状況が急激に悪化しています。こうした状況は、国外からの輸入に依存する同国の食料・物資不足をさらに加速させており、同国の人口1,164万人のうち17％にあたる約200万人が緊急レベルの飢餓状態に陥っているほか、国内の他の地域に逃れている国内避難民約6,000人が最も深刻な水準の壊滅的飢餓に直面しています。特に、脆弱な子どもが食料危機の影響を最も受けていることから、子どもの栄養改善は喫緊の課題となっています。
- 本協力では、同国の西県において、同国政府及び学校と連携し、地元の小規模農家が生産した農作物を100%使用した給食を約80校に提供するための支援を行います。この協力により、同県において、子どもの飢餓及び栄養失調の削減を図り、もってハイチの教育環境整備、地域農業振興及び食糧危機への対応に寄与することが期待されます。
令和7年3月10日
3月7日（現地時間同日）、イタリア共和国の首都ローマにおいて、大塚建吾在ローマ国際機関日本政府代表部臨時代理大使と、ラニア・ダガシュ＝カマラ世界食糧計画（WFP）パートナーシップ及びイノベーション担当事務局次長（Ms. Rania DAGASH-KAMARA, Assistant Executive Director, Partnerships and Innovation Department of the World Food Programme）との間で、供与額2.83億円の無償資金協力「地産地消型学校給食配布計画（WFP連携）」に関する書簡の署名・交換が行われました。
（参考）ハイチ共和国基礎データ
ハイチ共和国は、面積約2万77百平方キロメートル、人口約1,164万人（2023年、世界銀行）。人口1人当たり国民総所得（GNI）は1,760米ドル（2023年、世界銀行）。
