外務報道官記者会見:会見者会見記録 (7月3日16時20分)

7.3 (水) 22:40
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冒頭発言

(1)就任にあたっての抱負
【北村外務報道官】まず、最初に、初めての会見ですので、簡単に自己紹介をさせていただければと思います。
 7月1日付けで、外務報道官を拝命した北村と申します。
 これからどうぞよろしくお願い申し上げます。
 一言だけ申し上げると、やはり外務報道官としての重要な役割というのは、分かりやすい形で国民の方々に、外務省、あるいは日本政府が行う外交の取組について発信していく、それを正確にかつ迅速に、できるだけ誠実な形で発信していくということだと思います。また同時に、海外の方々に、日本に対する共感、あるいは理解を持っていただくことも重要だと思っています。
 その一環として、この会見におきましても、できるだけ皆様の御質問に対しては、正確かつ迅速に、そして、繰り返しですが、できるだけ誠実に対応させていただきたいと考えております。
 私(北村外務報道官)自身、以前に、報道課長をしておりましたが、こういう形で、会見の場で、自らが発信する機会は、あまり経験を積んできておりませんので、至らぬ点もあろうかと思いますが、できるだけ皆さんからのアドバイス、あるいは叱責をいただきながら改善していきたいと思います。質問内容とか、状況によっては、歯切れの良い回答ができない場合もあろうかと思いますし、場合によっては、質問にお答えできない場合もあろうかと思いますが、その場合であっても、確認をいたしまして、後刻、確実にお答えしてまいりたいと考えています。
 至らぬ点があれば、繰り返しですが、改善していきたいと思いますので、引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。

(2)令和6年度外務省社会人経験者選考採用試験の実施
【北村外務報道官】まず1点、私(北村外務報道官)の方から発表事項がございます。
 令和6年度外務省社会人経験者採用試験についてです。
 総合職相当の選考採用試験を実施するために、8月12日月曜日から9月29日日曜日まで、社会人経験者の方の応募を受け付けます。
 従来の選考プロセスでは、試験対策が必要で、就業しながら受験するのは難しいと、そういった御指摘がありましたことから、昨年度から、外務省独自の経験者採用を始め、昨年度は、AI・IT、あるいは、通信・報道、法曹等の幅広い分野で、社会人の経験を有します5名を採用しました。入省後は、早速その知見を生かし、国際会議や首脳会談といった外交の最前線で活躍しているところです。
 国際環境が、かつてないスピードで変化し、外交課題が増大・複雑化する中、外務省としては、豊富な実務経験と多様なバックグラウンドを持つ人を求めております。日本、そして、世界の平和と繁栄のために、外交の最前線で、一緒に働いてくれる方々の応募をお待ちしています。
 詳細は、今日付で、外務省のホームページに掲載した受験案内を御覧いただければと思います。
 私(北村外務報道官)の方からは、以上です。

在沖縄米兵による事件(米国側への申入れ)

【時事通信 村上記者】在沖縄米軍による性暴力事件についてお伺いします。本日、林官房長官が、会見で、昨年2月と昨年8月、それから、今年1月にも、米軍関係者による不同意性交等事件が起きていたと明らかにしました。これらの事件を受け、外務省として、米国側に申入れなどの対応をされたのかどうか、お伺いします。

【北村外務報道官】御指摘のような事案が発生したこと、これは極めて遺憾でございます。米軍人等による事件・事故は、地元の皆様に大きな不安を与えるものですので、あってはならないものと考えているところでございます。
 外務省としては、承知している案件につきましては、米兵による性犯罪が発生したという事案の重要性に鑑みまして、遺憾の意を伝えるとともに、綱紀粛正、そして、再発防止の徹底を申し入れているところです。
 なお、一般論として申し上げれば、捜査当局の判断により、情報の取扱いに留意するという前提の下、必要に応じて、外務省は、事案について情報提供を受ける場合もあります。捜査が行われる案件の全てについて、共有を受けているものではないという点を申し添えたいと思います。
 いずれにしても、今後とも、米国に対し、様々な機会を通じ、事件・事故の防止の徹底、これを求めていきたいと考えているところです。

在沖縄米兵による事件(情報共有の在り方の検討の見通し)

【共同通信 林記者】米兵の事件の関連で、昨日、上川大臣が記者会見で、今後の情報共有の在り方について、捜査機関を含む関係省庁と相談して検討したい旨表明されておられますけれども、今後、例えば、警察庁とか法務省とか、そういったところと協議していくのか、あるいは、その時期の目途とか、今後の見通しについて、現状どういうふうに見ておられるか、その辺りをお願いいたします。

【北村外務報道官】昨日の官房長官の会見でも御発言があったかと思いますけれども、外務省としては、官房長官の御支持も踏まえ、沖縄の方々の御不安と御心配、これを踏まえ、被害者のプライバシー、あるいは、捜査への影響等も考慮しながら、どのようなことができるか、既に関係省庁と相談しながら検討を進めているところです。
 現時点においては、具体的なスケジュール等は定まっていないというのが現状です。

【共同通信 林記者】そうしますと、もう既に、その協議をされているということでよろしいんでしょうか。

【北村外務報道官】はい。昨日の、繰り返しになって恐縮ですが、官房長官の御発言にもありましたように、関係省庁において、既に相談を始め、検討をしているところです。

在沖縄米兵による事件とWPS

【時事通信 村上記者】最初の質問に関連して1点追加で。申入れをされたということですが、これは、岡野事務次官から行われたのか、また、その申入れの対象であったりとか、差し支えなければお伺いできればということと、あと、もう一点関連して、昨日、上川大臣が会見で、WPS、「女性・平和・安全保障」の観点を踏まえて、米側に具体的な対応を求めていく旨の発言をされていたんですが、安全保障という、その沖縄の安全保障に関連して、こういう性被害が発生している状況というのは、上川大臣が、推し進めているWPSの観点に反するかなとも思うんですが、外務省として、今後、どのような措置を講じていくお考えなのか、こちらについてもお伺いできればと思います。

【北村外務報道官】申入れにつきましてですけれども、外務省としては、先ほど申し上げましたように、承知している案件につきまして、米兵による性犯罪が発生したということの事案の重要性に鑑みて、遺憾の意を伝えてきているところです。その詳細につきましては、今、手元に資料がありませんので、追って確認をさせていただきます。
 もう一つ、WPSに関する問いでございますけれども、まず、これまでの日本側からの遺憾の意の伝達、あるいは綱紀粛正については、今まで、お答えさせていただいたとおりです。
 また、本件につきましては、米側も深い懸念を持っておりまして、皆さんに御心配をおかけしていることを遺憾に思っている、あるいは、引き続き、地元の当局の捜査、そして、裁判に全面的に協力していくということを述べたと承知しています。
 その上で、外務省としては、昨日、上川大臣も会見で述べられましたWPSとの関係を十分に踏まえた事件・事故防止策を米側に徹底して求めていくということです。
 その具体的な対応策につきましては、現在検討中ですが、これまで、WPS、いわゆる「女性・平和・安全保障」ですが、これは繰り返しとなり、皆様御存じの部分も多いかと思いますが、紛争下における女性などの脆弱な立場の人々の「保護」、それに取り組みつつ、女性自身が、指導的立場での紛争の「予防」や、あるいは「人道・復興支援」に「参画」するということで、より持続可能な平和に近づけることができるとの考え方です。
 このうちの「保護」に関しては、日本政府が2023年(令和5年)に策定した第3次WPS行動計画におきまして、ジェンダーに基づく暴力の防止に向けた啓発や教育、あるいは、被害者・サバイバーの保護、あるいは加害者処罰に向けた法の支配の強化、そういったものを含みます、被害者・サバイバー中心アプローチ、それに基づく取組を推進すると明記していますので、こうした観点も踏まえながら、今後、米側に具体的な対応と、事件・事故防止策の策定を求めていく考えです。

【朝日新聞 斉藤記者】続きで、米兵の関係で。「全部が全部の事案、通報、連絡が来るわけじゃないよ」という趣旨が、冒頭の答えだったと思うんですが、12月と5月の事件、まぁ先週、明らかな、起訴された案件、それについては、97年の日米合意の通報制度、あれに則った運用をしたと。そこから先、外務省が伝えたかは置いといて、それには則ったという認定ではあるんですか。

【北村外務報道官】今の御質問を、そのまま、まず一般論でお返しをしたいと思いますが、今おっしゃっているのは、1997年3月、日米合同委員会で合意された「在日米軍に係る事件・事故の発生時における通報手続」に係る日米合同委員会合意、それの話だと思います。そこでは、在日米軍に係る事件・事故に対する日本側関係当局の迅速な対応を確保し、そうした事件・事故が地域社会に与える影響を最小限のものとするために、米側から日本政府に対する通報の対象となる在日米軍に係る事件・事故の基準を定めるとともに、通報の経路等を定めるものというものになっています。
 その中で、「日本人又はその財産に、実質的な障害又は損害を与える可能性がある事件・事故」が、通報の対象とされているところです。
 その上で、日本側内部の情報共有に当たりましては、個別具体的な事案の内容に応じ、適切に判断して対応しているものと承知しています。特に、本件のように、被害者のプライバシーに関わるような事案や、捜査に関わる事案につきましては、関係者の名誉・プライバシーへの影響、将来のものも含めた捜査・公判への影響の有無、あるいは、その程度等を考慮して、慎重な対応が求められるものと承知しているところです。
 その上で、今回の事案につきましては、繰り返しですが、性犯罪であることから、公になることによりまして、加害者の名誉・プライバシーに甚大な影響を与える可能性があることを考慮し、捜査当局が、公表するか否かを判断したものとなっています。外務省としましても、そのような捜査当局における判断を踏まえ、対応したところでございます。
 今後の重大事案に関する地方自治体への情報共有の在り方ですけれども、これは、沖縄の方々の御不安と御心配を踏まえまして、また、被害者のプライバシーや捜査への影響等を踏まえつつ、外務省として、捜査機関を含む関係省庁とも相談しながら検討しているところです。

【朝日新聞 斉藤記者】短くて大丈夫です。官房長官は、「これに則り得る」という説明しているわけですけれども、政府のスポークスマンはそう言っているけど、外務省としては言えないと、そういう判断になるわけですか。

【北村外務報道官】今申し上げました、日本人の財産、又は、実質的な損害、又は損害を与える…

【朝日新聞 斉藤記者】繰り返しはいいです。

【北村外務報道官】それに該当、通報の対象となると考えています。

【朝日新聞 斉藤記者】今回、これに則ってんですかって聞いています。今回の2件については。というか、前回って言うか。

【北村外務報道官】官房長官は、「本件のような事案はこれに該当するものと考えている」と発言されたと承知しています。その上で、外務省としては、日頃から米側と適切にやり取りしており、米側から通報を受けた後の日本側内部での通報にあたり、個別具体的な事案の内容に応じて適切に判断して対応しております。

冒頭発言

(1)就任にあたっての抱負
【北村外務報道官】まず、最初に、初めての会見ですので、簡単に自己紹介をさせていただければと思います。
 7月1日付けで、外務報道官を拝命した北村と申します。
 これからどうぞよろしくお願い申し上げます。
 一言だけ申し上げると、やはり外務報道官としての重要な役割というのは、分かりやすい形で国民の方々に、外務省、あるいは日本政府が行う外交の取組について発信していく、それを正確にかつ迅速に、できるだけ誠実な形で発信していくということだと思います。また同時に、海外の方々に、日本に対する共感、あるいは理解を持っていただくことも重要だと思っています。
 その一環として、この会見におきましても、できるだけ皆様の御質問に対しては、正確かつ迅速に、そして、繰り返しですが、できるだけ誠実に対応させていただきたいと考えております。
 私(北村外務報道官)自身、以前に、報道課長をしておりましたが、こういう形で、会見の場で、自らが発信する機会は、あまり経験を積んできておりませんので、至らぬ点もあろうかと思いますが、できるだけ皆さんからのアドバイス、あるいは叱責をいただきながら改善していきたいと思います。質問内容とか、状況によっては、歯切れの良い回答ができない場合もあろうかと思いますし、場合によっては、質問にお答えできない場合もあろうかと思いますが、その場合であっても、確認をいたしまして、後刻、確実にお答えしてまいりたいと考えています。
 至らぬ点があれば、繰り返しですが、改善していきたいと思いますので、引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。

(2)令和6年度外務省社会人経験者選考採用試験の実施
【北村外務報道官】まず1点、私(北村外務報道官)の方から発表事項がございます。
 令和6年度外務省社会人経験者採用試験についてです。
 総合職相当の選考採用試験を実施するために、8月12日月曜日から9月29日日曜日まで、社会人経験者の方の応募を受け付けます。
 従来の選考プロセスでは、試験対策が必要で、就業しながら受験するのは難しいと、そういった御指摘がありましたことから、昨年度から、外務省独自の経験者採用を始め、昨年度は、AI・IT、あるいは、通信・報道、法曹等の幅広い分野で、社会人の経験を有します5名を採用しました。入省後は、早速その知見を生かし、国際会議や首脳会談といった外交の最前線で活躍しているところです。
 国際環境が、かつてないスピードで変化し、外交課題が増大・複雑化する中、外務省としては、豊富な実務経験と多様なバックグラウンドを持つ人を求めております。日本、そして、世界の平和と繁栄のために、外交の最前線で、一緒に働いてくれる方々の応募をお待ちしています。
 詳細は、今日付で、外務省のホームページに掲載した受験案内を御覧いただければと思います。
 私(北村外務報道官)の方からは、以上です。

在沖縄米兵による事件(米国側への申入れ)

【時事通信 村上記者】在沖縄米軍による性暴力事件についてお伺いします。本日、林官房長官が、会見で、昨年2月と昨年8月、それから、今年1月にも、米軍関係者による不同意性交等事件が起きていたと明らかにしました。これらの事件を受け、外務省として、米国側に申入れなどの対応をされたのかどうか、お伺いします。

【北村外務報道官】御指摘のような事案が発生したこと、これは極めて遺憾でございます。米軍人等による事件・事故は、地元の皆様に大きな不安を与えるものですので、あってはならないものと考えているところでございます。
 外務省としては、承知している案件につきましては、米兵による性犯罪が発生したという事案の重要性に鑑みまして、遺憾の意を伝えるとともに、綱紀粛正、そして、再発防止の徹底を申し入れているところです。
 なお、一般論として申し上げれば、捜査当局の判断により、情報の取扱いに留意するという前提の下、必要に応じて、外務省は、事案について情報提供を受ける場合もあります。捜査が行われる案件の全てについて、共有を受けているものではないという点を申し添えたいと思います。
 いずれにしても、今後とも、米国に対し、様々な機会を通じ、事件・事故の防止の徹底、これを求めていきたいと考えているところです。

在沖縄米兵による事件(情報共有の在り方の検討の見通し)

【共同通信 林記者】米兵の事件の関連で、昨日、上川大臣が記者会見で、今後の情報共有の在り方について、捜査機関を含む関係省庁と相談して検討したい旨表明されておられますけれども、今後、例えば、警察庁とか法務省とか、そういったところと協議していくのか、あるいは、その時期の目途とか、今後の見通しについて、現状どういうふうに見ておられるか、その辺りをお願いいたします。

【北村外務報道官】昨日の官房長官の会見でも御発言があったかと思いますけれども、外務省としては、官房長官の御支持も踏まえ、沖縄の方々の御不安と御心配、これを踏まえ、被害者のプライバシー、あるいは、捜査への影響等も考慮しながら、どのようなことができるか、既に関係省庁と相談しながら検討を進めているところです。
 現時点においては、具体的なスケジュール等は定まっていないというのが現状です。

【共同通信 林記者】そうしますと、もう既に、その協議をされているということでよろしいんでしょうか。

【北村外務報道官】はい。昨日の、繰り返しになって恐縮ですが、官房長官の御発言にもありましたように、関係省庁において、既に相談を始め、検討をしているところです。

在沖縄米兵による事件とWPS

【時事通信 村上記者】最初の質問に関連して1点追加で。申入れをされたということですが、これは、岡野事務次官から行われたのか、また、その申入れの対象であったりとか、差し支えなければお伺いできればということと、あと、もう一点関連して、昨日、上川大臣が会見で、WPS、「女性・平和・安全保障」の観点を踏まえて、米側に具体的な対応を求めていく旨の発言をされていたんですが、安全保障という、その沖縄の安全保障に関連して、こういう性被害が発生している状況というのは、上川大臣が、推し進めているWPSの観点に反するかなとも思うんですが、外務省として、今後、どのような措置を講じていくお考えなのか、こちらについてもお伺いできればと思います。

【北村外務報道官】申入れにつきましてですけれども、外務省としては、先ほど申し上げましたように、承知している案件につきまして、米兵による性犯罪が発生したということの事案の重要性に鑑みて、遺憾の意を伝えてきているところです。その詳細につきましては、今、手元に資料がありませんので、追って確認をさせていただきます。
 もう一つ、WPSに関する問いでございますけれども、まず、これまでの日本側からの遺憾の意の伝達、あるいは綱紀粛正については、今まで、お答えさせていただいたとおりです。
 また、本件につきましては、米側も深い懸念を持っておりまして、皆さんに御心配をおかけしていることを遺憾に思っている、あるいは、引き続き、地元の当局の捜査、そして、裁判に全面的に協力していくということを述べたと承知しています。
 その上で、外務省としては、昨日、上川大臣も会見で述べられましたWPSとの関係を十分に踏まえた事件・事故防止策を米側に徹底して求めていくということです。
 その具体的な対応策につきましては、現在検討中ですが、これまで、WPS、いわゆる「女性・平和・安全保障」ですが、これは繰り返しとなり、皆様御存じの部分も多いかと思いますが、紛争下における女性などの脆弱な立場の人々の「保護」、それに取り組みつつ、女性自身が、指導的立場での紛争の「予防」や、あるいは「人道・復興支援」に「参画」するということで、より持続可能な平和に近づけることができるとの考え方です。
 このうちの「保護」に関しては、日本政府が2023年(令和5年)に策定した第3次WPS行動計画におきまして、ジェンダーに基づく暴力の防止に向けた啓発や教育、あるいは、被害者・サバイバーの保護、あるいは加害者処罰に向けた法の支配の強化、そういったものを含みます、被害者・サバイバー中心アプローチ、それに基づく取組を推進すると明記していますので、こうした観点も踏まえながら、今後、米側に具体的な対応と、事件・事故防止策の策定を求めていく考えです。

【朝日新聞 斉藤記者】続きで、米兵の関係で。「全部が全部の事案、通報、連絡が来るわけじゃないよ」という趣旨が、冒頭の答えだったと思うんですが、12月と5月の事件、まぁ先週、明らかな、起訴された案件、それについては、97年の日米合意の通報制度、あれに則った運用をしたと。そこから先、外務省が伝えたかは置いといて、それには則ったという認定ではあるんですか。

【北村外務報道官】今の御質問を、そのまま、まず一般論でお返しをしたいと思いますが、今おっしゃっているのは、1997年3月、日米合同委員会で合意された「在日米軍に係る事件・事故の発生時における通報手続」に係る日米合同委員会合意、それの話だと思います。そこでは、在日米軍に係る事件・事故に対する日本側関係当局の迅速な対応を確保し、そうした事件・事故が地域社会に与える影響を最小限のものとするために、米側から日本政府に対する通報の対象となる在日米軍に係る事件・事故の基準を定めるとともに、通報の経路等を定めるものというものになっています。
 その中で、「日本人又はその財産に、実質的な障害又は損害を与える可能性がある事件・事故」が、通報の対象とされているところです。
 その上で、日本側内部の情報共有に当たりましては、個別具体的な事案の内容に応じ、適切に判断して対応しているものと承知しています。特に、本件のように、被害者のプライバシーに関わるような事案や、捜査に関わる事案につきましては、関係者の名誉・プライバシーへの影響、将来のものも含めた捜査・公判への影響の有無、あるいは、その程度等を考慮して、慎重な対応が求められるものと承知しているところです。
 その上で、今回の事案につきましては、繰り返しですが、性犯罪であることから、公になることによりまして、加害者の名誉・プライバシーに甚大な影響を与える可能性があることを考慮し、捜査当局が、公表するか否かを判断したものとなっています。外務省としましても、そのような捜査当局における判断を踏まえ、対応したところでございます。
 今後の重大事案に関する地方自治体への情報共有の在り方ですけれども、これは、沖縄の方々の御不安と御心配を踏まえまして、また、被害者のプライバシーや捜査への影響等を踏まえつつ、外務省として、捜査機関を含む関係省庁とも相談しながら検討しているところです。

【朝日新聞 斉藤記者】短くて大丈夫です。官房長官は、「これに則り得る」という説明しているわけですけれども、政府のスポークスマンはそう言っているけど、外務省としては言えないと、そういう判断になるわけですか。

【北村外務報道官】今申し上げました、日本人の財産、又は、実質的な損害、又は損害を与える…

【朝日新聞 斉藤記者】繰り返しはいいです。

【北村外務報道官】それに該当、通報の対象となると考えています。

【朝日新聞 斉藤記者】今回、これに則ってんですかって聞いています。今回の2件については。というか、前回って言うか。

【北村外務報道官】官房長官は、「本件のような事案はこれに該当するものと考えている」と発言されたと承知しています。その上で、外務省としては、日頃から米側と適切にやり取りしており、米側から通報を受けた後の日本側内部での通報にあたり、個別具体的な事案の内容に応じて適切に判断して対応しております。

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