「『気候変動に対する更なる行動』に関する非公式会合」(日伯対話)は、我が国とブラジルが共同議長を務め、2002年から毎年東京で開催しています。この会合は、各国の交渉実務担当者(首席交渉官級)が非公式な形で率直な議論を行うことを目的としたものです。
本年の会合では、本年11月9日から20日にアンタルヤ(トルコ)で予定されている国連気候変動枠組条約第31回締約国会議(COP31)に向け、緩和、適応、実施手段等の分野について交渉の方向性や課題について話し合いました。
1 会合の概要
2 日程・場所・共同議長
- 日程:3月4日(水曜日)・3月5日(木曜日)
- 場所:東京・三田共用会議所
- 共同議長
(日本側)中村 亮 外務省地球規模課題審議官(大使)
(ブラジル側)アンドレ・アラーニャ・コヘーア・ド・ラーゴ大使(COP30議長)(The COP30 President, Ambassador André Corrêa do Lago)
3 参加国・オブザーバー
(参加国・地域)
トルコ(COP31議長国)、豪州(COP31副議長国兼交渉議国)、ブラジル(COP30議長国)、アゼルバイジャン、カナダ、チリ、キプロス、デンマーク、キプロス、デンマーク、フランス、ドイツ、インド、イタリア、アイルランド、日本、マーシャル諸島、メキシコ、ニュージーランド、ノルウェー、パラオ、パナマ、韓国、サウジアラビア、シンガポール、スイス、東ティモール、英国、欧州委員会
(オブザーバー)
実施に関する補助機関(SBI)議長、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局、Center for Climate and Energy Solutions (C2ES)
4 オープニングセッション及び5つのセッションにおける議論
3月4日(水曜日)のオープニングセッションでは、国光あやの外務副大臣が開会ステートメントを実施し、気候変動分野における我が国の貢献や、エネルギー安定供給、経済成長、脱炭素の同時実現を目指すGX(グリーン・トランスフォーメーション)の推進等について発言しました。
また、共同議長として、中村亮外務省地球規模課題審議官及びブラジルのアンドレ・アラーニャ・コヘーア・ド・ラーゴ大使(COP30議長)が挨拶を行ったほか、COP31議長国のトルコを代表してファトマ・ヴァランク環境都市気候変動副大臣、COP31交渉議長国の豪州を代表してクシュラ・マンロー豪州気候変動・エネルギー・環境・水資源省副次官が挨拶を行い、引き続き多国間主義に基づき世界全体で気候変動への対応を進めることで一致しました。
その後の、5つのセッションでは、COP30の振り返り、1.5度の目標達成に向けた緩和の推進、気候変動への適応、緩和・適応実施の加速、COP31に向けての展望について議論しました。2日間の日程を通じ、本年11月に開催予定のCOP31に向け、気候変動における重要な課題や今後の方向性について活発な議論が行われました。
5 気候変動対策に取り組む日本企業・国際機関からのプレゼンテーション
トヨタ自動車株式会社
株式会社IHI
3月4日(水曜日)には、会合に参加している各国の首席交渉官等に対して日本企業や国際機関からのプレゼンテーションも実施され、各国の気候変動政策に影響力を有する世界各国の政府代表者に対し、日本企業や国際機関の先進的な気候変動対策の取組を発信しました。同取組に参加した各企業・機関及びプレゼンテーションのタイトルは以下のとおりです。
- トヨタ自動車株式会社
タイトル:Multiple Pathways to Carbon Neutrality - 株式会社IHI
タイトル:Realizing a clean society with Ammonia - JFEエンジニアリング株式会社
タイトル:Advancing Climate Action through JCM-facilitated Waste-to-Energy Solutions - アジア生産性機構
タイトル:Green Productivity as a bridge between international cooperation, policy, and ground action
JFEエンジニアリング株式会社
アジア生産性機構(APO)
6 先進的な気候変動対策に取り組む日本企業によるパネル展示
アルハイテック株式会社
株式会社INSPIRATION PLUS/合同会社デロイト トーマツ
会合の開催期間中、会場内には先進的な気候変動対策を実施している日本企業の取組について、パネル等を通じて展示を行い、各国の首席交渉官等に向けて、日本企業の取組を発信しました。出展した企業は以下のとおりです。
- アルハイテック株式会社
出展内容:廃アルミから低炭素で高純度な水素と水酸化アルミを生成する独自技術 - 株式会社INSPIRATION PLUS/合同会社デロイト トーマツ
出展内容:気候変動適応に資する防災情報システム及び能登半島地震で活用した避難所管理システム - 株式会社エイト日本技術開発
出展内容:最先端の脱炭素技術による廃棄物管理ソリューション - 鹿島建設株式会社
出展内容:CO2吸収コンクリート - サグリ株式会社
出展内容:農業課題の解決とカーボンクレジット創出の両立 - JFEエンジニアリング株式会社
出展内容:資源循環と脱炭素を両立する廃棄物発電 - 積水化学工業株式会社
出展内容:ペロブスカイト太陽電池 - 株式会社地圏環境テクノロジー
出展内容:気候変動による洪水・渇水の予測や森林のかん養量及びCO2吸収量の算定を高純度に行う水循環解析システム - 株式会社日立製作所
出展内容:日立のサステナビリティ ブルーカーボン栄養供給管理
株式会社エイト日本技術開発
鹿島建設株式会社
サグリ株式会社
JFEエンジニアリング株式会社
積水化学工業株式会社
株式会社地圏環境テクノロジー
株式会社日立製作所
7 日伯対話共同議長と学生との対話
3月4日(水曜日)には、将来の気候変動対策の担い手となる大学生・大学院生と日伯対話の共同議長(中村亮外務省地球規模課題審議官・アンドレ・アラーニャ・コヘーア・ド・ラーゴ大使)との対話が開催されました。「パリ協定から10年が経過した今、気候変動対策を加速化し、世界全体で緩和・適応に取り組むためには、何が必要か。」というテーマの下、積極的な意見交換が行われました。


