石破総理大臣から、昨年の日・パナマ外交関係樹立120周年に続き、本年は「日・中米交流年」という記念すべき年であるとして、ムリーノ大統領の訪日を歓迎するとともに、大阪・関西万博が、パナマの魅力を日本や世界に発信する機会となることを期待する旨述べました。また、世界の海運を守り、拡大するためにこれまで緊密に協力してきたパナマと良好な二国間関係を一層深化していきたい旨述べました。
これに対し、ムリーノ大統領は、今次訪問における石破総理大臣や日本側の歓迎に謝意を述べるとともに、両国の協力関係が様々な分野で深化してきていることは喜ばしく、今次首脳会談や万博参加の機会を通じて、両国及び両国民の関係が一層進展することを期待する旨述べました。
9月5日、午前11時45分から約45分間、石破茂内閣総理大臣は、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)のナショナル・デー行事に参加するため訪日中の、ホセ・ラウル・ムリーノ・キンテロ・パナマ共和国大統領(H.E. Mr. José Raúl Mulino Quintero, President of the Republic of Panama)と日・パナマ首脳会談を行いました。会談後、両首脳は共同記者発表を行い、引き続いて午後0時45分から約60分間、ワーキング・ランチを行ったところ、概要は以下のとおりです。
1 冒頭
2 二国間関係
- 両首脳は、日本とパナマは、世界の海洋が今後も法の支配の下、自由で開かれたものであり続けるよう共に取り組む同志国であることを確認するとともに、パナマ運河の機能強化に向けた連携や経済関係の強化、政治・経済対話の再活性化等、二国間関係の更なる強化で一致しました。
- 石破総理大臣は、これまで日本は、官民を挙げてパナマ運河の発展に取り組んできたことに触れつつ、パナマ運河の安全かつ安定的な利用環境の引き続きの確保に向け、これからも協力する旨を伝達しました。
- ムリーノ大統領は、日本の高い技術力を駆使したパナマ・メトロ3号線事業を始めとする長年の日本の協力に謝意を述べるとともに、今後のパナマ運河の安定的な運営と機能強化に向けた経済投資計画について説明し、日本との連携強化への期待を表明しました。
3 地域・国際情勢
- 両首脳は、国際情勢について意見交換を行い、石破総理大臣から「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の重要性について述べ、両首脳は、法の支配に基づく自由かつ安全な海洋の重要性につき一致しました。
- 両首脳は、核・ミサイル問題及び拉致問題を含む北朝鮮への対応を始めとする東アジア情勢についても意見交換を行い、国際社会の諸課題に連携して対応していくことを確認しました。