宮路外務副大臣の原子力科学技術・応用・技術協力閣僚会議への出席(結果概要)

11.27 (水) 18:40
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令和6年11月27日

 11月26日(現地時間26日)から28日(現地時間28日)まで、オーストリアのウィーンにおいて、国際原子力機関(IAEA)原子力科学技術・応用・技術協力閣僚会議が開催されており、初日の26日に、我が国から政府代表として、宮路拓馬外務副大臣が出席しました。同会議は、気候変動、保健、食料安保等の分野における原子力科学技術の活用や、同分野におけるIAEAの技術協力活動について議論を行うこと等を目的として開催されたものです。

1 閣僚セグメント

演説する宮路副大臣
閣僚会議の会場の様子
  1. 宮路副大臣は、概要以下の演説を行いました(演説全文:英語(PDF)別ウィンドウで開く日本語(PDF)別ウィンドウで開く )。
    1. 日本は、SDGsの達成を含む地球規模の課題の解決に貢献する原子力科学技術を重視しており、この点に関する国際協力を強化してきた。
    2. 日本は、原子力科学技術及び応用の促進におけるIAEAの顕著な役割を高く評価。「Rays of Hope」や「Atoms4Food」といったイニシアティブを含むIAEAの活動を常に強力に支援。
    3. 日本は、原子力応用研究開発等の実施において重要な役割を担っているサイバースドルフの原子力応用研究所の近代化に向けた「ReNuAL」イニシアティブに、これまでに総額約760万ユーロの任意拠出を行った。
    4. 日本の「Rays of Hopeアンカーセンター」の指定や、IAEA・日本非破壊検査協会間での実務取り決めへの署名などの、IAEAと日本の協力の進展を歓迎。
    5. 日本は、原子力分野における女性の活躍を促進するためのマリー・キュリー奨学金プログラムに約150万ユーロを拠出した。来年、日本がリーゼ・マイトナー・プログラムをホストする意向である。
    6. 日本は、アジア・太平洋地域における、原子力科学技術に関する研究、開発及び訓練のための地域協力協定(RCA)やアジア原子力協力フォーラム(FNCA)の下での協力を引き続き主導。
    7. 今回の閣僚会議が原子力科学技術の平和的利用の促進に、さらなる弾みをつけることを期待。

  2. 閣僚セグメントでは、閣僚宣言が採択されました(原文英語(PDF)別ウィンドウで開く和文仮訳(PDF)別ウィンドウで開く)。

2 各国政府・国際機関の要人との会談等

 宮路副大臣は、会議の期間中に以下の各国政府・国際機関の要人との会談等を行いました。概要は以下のとおりです。

(1)IAEA:ラファエル・マリアーノ・グロッシー事務局長(H.E. Mr. Rafael Mariano Grossi, Director General of the International Atomic Energy Agency

グロッシー事務局長と写真撮影する宮路副大臣
グロッシー事務局長と会談する宮路副大臣

 宮路副大臣から、原子力科学技術の分野における日・IAEA間での緊密な連携を歓迎する旨述べるとともに、ALPS処理水の海洋放出に関する事務局長の力強いコミットメントに改めて謝意を表明しました。
 これに対し、グロッシー事務局長から、ALPS処理水の海洋放出に対する継続的なコミットメントに加え、IAEAが推進する医療や農業に関する原子力科学技術を用いたイニシアティブに対する日本の貢献に改めて謝意が表明されました。

(2)ガーナ:アフリエ気候変動担当大統領特使(HON. Kwaku Afriyie, Special Envoy on Climate Change

アフリエ特使と握手する宮路副大臣
アフリエ特使と会談する宮路副大臣

 宮路副大臣から、今次閣僚会議の共同議長国であるガーナのリーダーシップに謝意を表明するとともに、今年のIAEA理事会議長、来年のNPT準備委員会の議長を出しており、原子力関連分野で重要な役割を果たしているガーナと緊密に連携していきたい旨述べました。また、ガーナにおける原子力発電導入に向けた日本の協力について言及しました。
 これに対し、アフリエ特使より、IAEAが推進する農業に関する原子力科学技術を用いたイニシアティブに対する日本の貢献を高く評価するとともに、原子力関連分野における日本の技術協力への期待が改めて示されました。

(3)フィンランド:カイ・ミュッカネン気候環境大臣(H.E. Mr. Kai Mykkänen, Minister of the Environment and Climate Change

ミュッカネン大臣と握手する宮路副大臣
ミュッカネン大臣と会談する宮路副大臣

 宮路副大臣から、今次閣僚会議の共同議長国であるフィンランドのリーダーシップに謝意を表明するとともに、気候変動対策やエネルギー安全保障の観点から、原子力発電の活用の重要性等について述べました。
 これに対し、ミュッカネン大臣は、次世代型原発の開発も含めて原子力発電の活用に関する様々な分野で日本との協力を推進していきたい旨述べました。

(4)ホンジュラス:カルラ・マリーナ・パレデス・レイエス保健大臣(Ms. Carla Marina Paredes Reyes, Minister of Health

レイエス保健大臣と握手する宮路副大臣
レイエス保健大臣と会談する宮路副大臣
関係者と記念撮影する宮路副大臣

 宮路副大臣から、本年11月の熱帯暴風雨サラによる被害に対しお見舞いを表明し、緊急援助物資を供与した旨、また、復興支援についても何が出来るか検討したい旨伝達しました。また、本年9月に署名された医療分野での協力における日・IAEA・ホンジュラス間の意図表明書を歓迎するとともに、具体的な協力案件の早期実施に向け引き続き連携していきたい旨述べました。
 これに対し、パレデス大臣より、日・IAEA・ホンジュラス間の意図表明書への署名に対する日本のリーダーシップに改めて謝意が表されるとともに、協力の具体化に向けて調整を進めていきたい旨述べました。

3 非破壊検査サービスセンター竣工式への参加

非破壊検査サービスセンター竣工式で挨拶する宮路副大臣
非破壊検査サービスセンター竣工式で関係者の挨拶を聞く宮路副大臣

 宮路副大臣は、IAEA主催のサイド・イベントである非破壊検査サービスセンター竣工式に出席しました。非破壊検査サービスセンターは、IAEAサイバースドルフ研究所に今夏開所し、本サイド・イベントでは、非破壊検査サービスセンターの役割や日本の貢献がハイライトされました。宮路副大臣は、日本政府を代表して挨拶を行い、非破壊検査サービスセンターに集められた機器や技術が有効に活用され、また、同センターが、高度な非破壊検査技術の継承と人材育成の拠点となることを期待する旨述べました。

4 その他

 宮路副大臣は、国際機関邦人職員と懇談を行いました。


令和6年11月27日

 11月26日(現地時間26日)から28日(現地時間28日)まで、オーストリアのウィーンにおいて、国際原子力機関(IAEA)原子力科学技術・応用・技術協力閣僚会議が開催されており、初日の26日に、我が国から政府代表として、宮路拓馬外務副大臣が出席しました。同会議は、気候変動、保健、食料安保等の分野における原子力科学技術の活用や、同分野におけるIAEAの技術協力活動について議論を行うこと等を目的として開催されたものです。

1 閣僚セグメント

演説する宮路副大臣
閣僚会議の会場の様子
  1. 宮路副大臣は、概要以下の演説を行いました(演説全文:英語(PDF)別ウィンドウで開く日本語(PDF)別ウィンドウで開く )。
    1. 日本は、SDGsの達成を含む地球規模の課題の解決に貢献する原子力科学技術を重視しており、この点に関する国際協力を強化してきた。
    2. 日本は、原子力科学技術及び応用の促進におけるIAEAの顕著な役割を高く評価。「Rays of Hope」や「Atoms4Food」といったイニシアティブを含むIAEAの活動を常に強力に支援。
    3. 日本は、原子力応用研究開発等の実施において重要な役割を担っているサイバースドルフの原子力応用研究所の近代化に向けた「ReNuAL」イニシアティブに、これまでに総額約760万ユーロの任意拠出を行った。
    4. 日本の「Rays of Hopeアンカーセンター」の指定や、IAEA・日本非破壊検査協会間での実務取り決めへの署名などの、IAEAと日本の協力の進展を歓迎。
    5. 日本は、原子力分野における女性の活躍を促進するためのマリー・キュリー奨学金プログラムに約150万ユーロを拠出した。来年、日本がリーゼ・マイトナー・プログラムをホストする意向である。
    6. 日本は、アジア・太平洋地域における、原子力科学技術に関する研究、開発及び訓練のための地域協力協定(RCA)やアジア原子力協力フォーラム(FNCA)の下での協力を引き続き主導。
    7. 今回の閣僚会議が原子力科学技術の平和的利用の促進に、さらなる弾みをつけることを期待。

  2. 閣僚セグメントでは、閣僚宣言が採択されました(原文英語(PDF)別ウィンドウで開く和文仮訳(PDF)別ウィンドウで開く)。

2 各国政府・国際機関の要人との会談等

 宮路副大臣は、会議の期間中に以下の各国政府・国際機関の要人との会談等を行いました。概要は以下のとおりです。

(1)IAEA:ラファエル・マリアーノ・グロッシー事務局長(H.E. Mr. Rafael Mariano Grossi, Director General of the International Atomic Energy Agency

グロッシー事務局長と写真撮影する宮路副大臣
グロッシー事務局長と会談する宮路副大臣

 宮路副大臣から、原子力科学技術の分野における日・IAEA間での緊密な連携を歓迎する旨述べるとともに、ALPS処理水の海洋放出に関する事務局長の力強いコミットメントに改めて謝意を表明しました。
 これに対し、グロッシー事務局長から、ALPS処理水の海洋放出に対する継続的なコミットメントに加え、IAEAが推進する医療や農業に関する原子力科学技術を用いたイニシアティブに対する日本の貢献に改めて謝意が表明されました。

(2)ガーナ:アフリエ気候変動担当大統領特使(HON. Kwaku Afriyie, Special Envoy on Climate Change

アフリエ特使と握手する宮路副大臣
アフリエ特使と会談する宮路副大臣

 宮路副大臣から、今次閣僚会議の共同議長国であるガーナのリーダーシップに謝意を表明するとともに、今年のIAEA理事会議長、来年のNPT準備委員会の議長を出しており、原子力関連分野で重要な役割を果たしているガーナと緊密に連携していきたい旨述べました。また、ガーナにおける原子力発電導入に向けた日本の協力について言及しました。
 これに対し、アフリエ特使より、IAEAが推進する農業に関する原子力科学技術を用いたイニシアティブに対する日本の貢献を高く評価するとともに、原子力関連分野における日本の技術協力への期待が改めて示されました。

(3)フィンランド:カイ・ミュッカネン気候環境大臣(H.E. Mr. Kai Mykkänen, Minister of the Environment and Climate Change

ミュッカネン大臣と握手する宮路副大臣
ミュッカネン大臣と会談する宮路副大臣

 宮路副大臣から、今次閣僚会議の共同議長国であるフィンランドのリーダーシップに謝意を表明するとともに、気候変動対策やエネルギー安全保障の観点から、原子力発電の活用の重要性等について述べました。
 これに対し、ミュッカネン大臣は、次世代型原発の開発も含めて原子力発電の活用に関する様々な分野で日本との協力を推進していきたい旨述べました。

(4)ホンジュラス:カルラ・マリーナ・パレデス・レイエス保健大臣(Ms. Carla Marina Paredes Reyes, Minister of Health

レイエス保健大臣と握手する宮路副大臣
レイエス保健大臣と会談する宮路副大臣
関係者と記念撮影する宮路副大臣

 宮路副大臣から、本年11月の熱帯暴風雨サラによる被害に対しお見舞いを表明し、緊急援助物資を供与した旨、また、復興支援についても何が出来るか検討したい旨伝達しました。また、本年9月に署名された医療分野での協力における日・IAEA・ホンジュラス間の意図表明書を歓迎するとともに、具体的な協力案件の早期実施に向け引き続き連携していきたい旨述べました。
 これに対し、パレデス大臣より、日・IAEA・ホンジュラス間の意図表明書への署名に対する日本のリーダーシップに改めて謝意が表されるとともに、協力の具体化に向けて調整を進めていきたい旨述べました。

3 非破壊検査サービスセンター竣工式への参加

非破壊検査サービスセンター竣工式で挨拶する宮路副大臣
非破壊検査サービスセンター竣工式で関係者の挨拶を聞く宮路副大臣

 宮路副大臣は、IAEA主催のサイド・イベントである非破壊検査サービスセンター竣工式に出席しました。非破壊検査サービスセンターは、IAEAサイバースドルフ研究所に今夏開所し、本サイド・イベントでは、非破壊検査サービスセンターの役割や日本の貢献がハイライトされました。宮路副大臣は、日本政府を代表して挨拶を行い、非破壊検査サービスセンターに集められた機器や技術が有効に活用され、また、同センターが、高度な非破壊検査技術の継承と人材育成の拠点となることを期待する旨述べました。

4 その他

 宮路副大臣は、国際機関邦人職員と懇談を行いました。


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