- ガーナ第2の都市クマシ市は、カカオを含む農業や農産加工業、木材、鉱物業の集積地として同国経済に重要な役割を果たしており、発展の進む同国南部・沿岸部と、相対的に開発の遅れている同国北部との物流を繋ぐ要所となっています。一方、クマシ市内では、道路インフラの整備不足や交通安全施設の未整備を原因とした交通渋滞が慢性化しているほか、交通事故発生のリスクも増大するなど、インフラ整備が喫緊の課題となっています。
- この協力は、クマシ市の内環状道路において、主要環状交差点の平面交差点への転換、スマート信号機の設置、交差点間の車道拡幅を行うことにより、市内道路交通の円滑化及び安全性向上並びに主要輸送回廊の物流網の改善を図り、もってガーナ及び西アフリカ地域の回廊整備に寄与するものです。
- 我が国は、本年(2025年)8月に開催した第9回アフリカ開発会議(TICAD 9)において、地域統合・アフリカ域内外の連結性強化に取り組むことを表明しており、この協力は同表明を具体化するものです。
10月2日(現地時間同日)、ガーナ共和国の首都アクラにおいて、義本博司駐ガーナ共和国日本国特命全権大使とサムエル・オクジェト・アブラクワ・ガーナ共和国外務大臣(Hon. Mr. Samuel Okudzeto ABLAKWA, Minister for Foreign Affairs of the Republic of Ghana)との間で、供与限度額29.60億円の無償資金協力「クマシ市における内環状道路改良計画」に関する書簡の署名・交換が行われました。
(参考)ガーナ共和国基礎データ
ガーナ共和国は、面積約23万86百平方キロメートル(日本の約3分の2)、人口3,443万人(2024年、世界銀行)、人口1人当たり国民総所得(GNI)は2,320米ドル(2024年、世界銀行)。