NATO首脳会合の機会を捉えまして、昨日からここオランダのハーグを訪問しております。
本日朝、G7外相会合が開催されました。G7カナナスキス・サミットでの首脳間での議論を踏まえまして、緊迫する中東情勢及びインド太平洋情勢について、活発に議論を行ったところでございます。
特に、中東情勢については、私(岩屋大臣)から、イラン・イスラエル間の停戦をしっかり定着させること及び対話の再開が重要であるということを指摘いたしました。また、米国を始めとする関係各国による様々な外交努力に対して敬意を表したところです。その上で、我が国として、G7を始めとする国際社会とも緊密に連携し、必要なあらゆる外交努力を引き続き行っていく旨述べたところです。
また、中国や北朝鮮をめぐる諸課題についても、私(岩屋大臣)が議論を主導する形で、G7各国で率直な意見交換を行いました。
これに続いて、米国のルビオ国務長官と日米外相会談を行って、現下の中東情勢について意見交換を行いました。そして、中東の平和と安定のためのさらなる外交努力の必要性で一致をしたところです。また、米国の関税措置に関しても意見交換を行い、日米双方にとって利益となる合意の実現に向けて、担当閣僚間の協議を後押ししていくことの重要性を確認いたしました。
昨日は、ルッテNATO事務総長との会談を行いました。私(岩屋大臣)からは、欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障は密接不可分であって、日本とNATOの協力は、両地域の安全保障にとって極めて有益であるということを強調させていただきました。ルッテ事務総長との間で、防衛装備・産業対話の立ち上げを含めて、防衛産業分野を始めとする幅広い分野で、日本とNATOの協力を更なる高みに押し上げるべく連携していくことで一致をいたしました。
その他、ドイツのヴァーデフール外相、カナダのアナンド外相とも初の対面での会談を行いました。また、オランダのスホーフ首相に表敬を行いました。さらに、昨日には、岩沢雄司国際司法裁判所所長及び赤根智子国際刑事裁判所所長ともお会いいたしました。この後は、韓国の魏聖洛国家安全保障室長とお会いする予定です。
今回の訪問を通じて、地域を超えた安全保障の課題に同志国として連携して対応していく重要性を改めて確認することができました。
この後のルッテ事務総長とインド太平洋パートナー(IP4)との会合でもNATO・IP4間の戦略的協力を一層深めるべく、議論を行っていきたいと思います。