- 習主席から高市総理大臣就任に対する祝意が表明されました。両首脳は、「戦略的互恵関係」を包括的に推進し、「建設的かつ安定的な関係」を構築するという日中関係の大きな方向性を改めて確認しました。その上で、高市総理大臣から習主席に対し、地域と国際社会の平和と繁栄という重責を果たしていく重要性について働きかけました。
高市総理大臣から、安全保障や経済安全保障など懸案や課題があるからこそ、それらを減らし、理解と協力を増やし、具体的な成果を出していくとともに、首脳間で、戦略的互恵関係を進める意思を確認する重要性を指摘しました。
両首脳は、首脳間での対話、そして日中間の幅広い分野での重層的な意思疎通を行う重要性を確認しました。 - 両首脳は、日本産水産物の輸入再開を前向きに受け止め、引き続き昨年9月に両政府で発表した「日中間の共有された認識」をきちんと実施していくことを確認し、高市総理大臣から、日本産水産物の輸入の円滑化を求めました。
高市総理大臣から、日本産牛肉の輸入再開と10都県産の農水産物など残された輸入規制撤廃の早期実現に向けて、関連協議の促進を求めました。また、両首脳は、第三国市場協力、グリーン経済、医療・介護・ヘルスケア等の分野において、具体的な協力の進展を図っていくこと、グローバルな課題で協力していくことで一致しました。
高市総理大臣から、大阪・関西万博での中国館の金賞受賞に対し祝意を示しました。 - 高市総理大臣から、尖閣周辺海域を含む東シナ海での中国によるエスカレーションや海洋調査活動、我が国周辺の中国軍の活動の活発化につき、深刻な懸念を伝え、中国側の対応を求めました。両首脳は、防衛当局間の実効性のある危機管理と意思疎通の確保の重要性について一致しました。
高市総理大臣から中国によるレアアース関連の輸出管理措置に強い懸念を表明し、両首脳は、日中輸出管理対話を始め、当局間の意思疎通を強化していくことを確認しました。
高市総理大臣から、中国での邦人襲撃事件や邦人拘束が発生する中で、中国滞在に不安を感じている日本国民のため、安全確保を求めるとともに、拘束中の邦人の早期釈放を求めました。
高市総理大臣から、台湾海峡の平和と安定の我が国を含む国際社会にとっての重要性を強調しました。また、南シナ海、香港、新疆ウイグル自治区等の状況に対する深刻な懸念を表明しました。 - 両首脳は、拉致問題を含む北朝鮮情勢等についても意見交換を行いました。
令和7年10月31日
現地時間10月31日17時05分(日本時間同刻)、APEC首脳会議に出席するため韓国を訪問中の高市早苗内閣総理大臣は、習近平中国国家主席と約30分間(同時通訳)、首脳会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。


