アフリカ訪問のすべての日程を終了したところであります。
今回、日本からの往復も含めて、5泊8日の日程でありましたが、ザンビア、アンゴラ、ケニア、南アフリカを訪問したわけですが、一連の訪問には、おもに3つの目的がありました。まず、国際社会で発言力、発信力を増すグローバルサウスの主要な地域の一つであるアフリカとの連携を深めること。次に、重要鉱物等豊富に有するアフリカ各国との間で、資源外交を展開し、サプライチェーン強靱化に向けた協力・連携を深めること。そして、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の進化、及び、それを通じた日本の対アフリカ外交政策について、政策演説を通じて発信を強化することでありました。訪問した4カ国はいずれも、我が国と基本的価値を共有し、さらなる成長が見込まれる国々です。それぞれ国で、TICADの実績や信頼関係も踏まえ、率直で有意義な意見交換ができました。
まず、ザンビアでは、ハインベ大臣との外相会談およびワーキングランチを通じて、日ザンビア投資協定締結も踏まえた二国間関係の推進に向けて、共に協力することで一致いたしました。また。鉱業活動で使用される工作機械の保有・整備・再生のための工場を運営している日立建機を訪問しました。引き続き、日本企業の進出というものを後押ししていきたいと考えております。
また、アンゴラですが、外交関係樹立50周年を迎えるアンゴラでは、ロウレンソ大統領への表敬、アントニオ外務大臣との外相会談、さらには、マサーノ経済統括大臣及びアントニオ外務大臣とのワーキングランチを通じて、二国間関係の強化で一致いたしました。また、産油国であり重要鉱物も産出するアンゴラとの間で、レアアースを含む重要鉱物やエネルギー資源分野等での経済関係の拡大について議論をし、レアアース分野での協力を後押しすることや、日本企業のアンゴラ産原油の取引への参画を後押しをしていくことで一致をいたしましいた。
ケニアでは、13年ぶりの再会となるルト大統領、そして、ムダバディ長官と、幅広い分野での両国間の協力について考えをすり合わせすることができました。日本として、FOIPの根幹である自由、法の支配といった原則を共有する重要なパートナーであるケニアとの、経済、インフラ開発、そしてOSA供与を含めた安全保障分野等での様々な分野での協力を進めていくことを確認することができました。
また、政策スピーチ、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」と日本のアフリカ外交に関する政策演説を行い、力強く進化する日本外交の姿、考え方や取組を発信することができたと考えております。250名ぐらい集まっていただければと、こんなふうに考えていましたが、570名の方にこのスピーチ会場に参加していただきまして、それだけ日本に対する関心であったり、日本がどうアフリカと向き合っていくかという、こういったことに対する関心の大きさを強く感じたところであります。
そして、最後、南アフリカにおきましては、つい先ほど、ラマポーザ大統領、さらにはその前に、ラモラ大臣と会談を行いまして、二国間関係の強化のために協力して、有意義な意見交換ができました。多くの重要鉱物の主要生産国であり、また、アフリカで最大数の日本企業が活動する南アフリカとの間で、重要鉱物のサプライチェーンの強靱化に向けた官民連携協力の推進、また、南アフリカのエネルギー移行の取組、脱炭素化を進めていくということでありますが、さらには、投資促進での連携についても一致を見たところであります。
また、それぞれの国、それぞれの会談におきまして、中東情勢をはじめとする国際社会の諸課題について意見交換を行い、安保理改革等の国際場裡での協力も含め、今後とも連携を深め、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向けて共に取り組んでいくことを確認いたしました。
この関連で、ケニア到着直後にですね、イランのアラグチ外務大臣から要請がありまして、急遽電話会談をすることになりました。内容は既に発表しているとおりでありますが、米イラン間の協議再開が実現するかどうか、こういった重要な局面において、アラグチ大臣と緊密な意思疎通ができたことは有益であったと考えています。3月以降、アラグチ大臣とは5回目の電話会談となりましたが、こうしたイランとのパイプも生かしてですね、ホルムズ海峡の安全な航行を含めた事態の早期沈静化に向けて引き続き外交努力を粘り強く進めて参りたいと考え手いるところであります。
今回は、私にとって5年ぶりのアフリカ訪問となりました。訪問した各国で、成長に向けた力強い鼓動を感じました。ケニアでの政策演説では、我が国の対アフリカ外交の三本柱が、「平和大陸アフリカの実現」、「日本とアフリカの成長の好循環」、さらに「次世代の共創による誰もが豊かさを実感できる社会の実現」であると強調したところであります。日本がアフリカ各国と長年にわたって築いてきた信頼と協力の実績を下に、日本とアフリカが未来を共創するパートナーであるということを、しっかりと発信し、また、共有をし、非常に充実した訪問であったと考えています。


