冒頭、石破総理大臣から、フリーデン首相の首相就任後初となる訪日を心から歓迎し、初のアジアの外遊先として、日本を訪問されたことを嬉しく思う旨述べた上で、皇室と大公家との親密な関係は、良好な二国間関係の象徴であり、2027年の外交関係樹立100周年に向けて二国間関係を強化していきたい旨述べました。これに対し、フリーデン首相は、日本とルクセンブルク大公国の間には長きにわたる友好関係があり、本日の会談を機に二国間関係を一層発展させていきたい旨述べました。
令和7年4月24日


4月24日、午後6時15分から約45分間、石破茂内閣総理大臣は、訪日中のリュック・フリーデン・ルクセンブルク大公国首相(H.E. Mr. Luc FRIEDEN, Prime Minister of the Grand Duchy of Luxembourg)と会談を行うとともに、引き続き、午後7時から約90分間、ワーキング・ディナーを行ったところ、概要は以下のとおりです。
1 冒頭発言
2 二国間関係
- 石破総理大臣から、フリーデン首相が前日に大阪・関西万博の視察を行ったことに触れつつ、ルクセンブルク・パビリオンは、各国の中で最も早く完成し、開会式にはグザヴィエ・ベッテル同国副首相兼外相が訪日するなど、ルクセンブルクの大阪・関西万博へのコミットメントを歓迎する旨述べました。両首脳は、大阪・関西万博への要人訪問や企業ミッション訪問を通じた両国の相互理解や交流が更に促進されることに期待を表明しつつ、昨年6月に開始したワーキング・ホリデー制度も活用し、両国間の人的交流を促進していくことで一致しました。
- 石破総理大臣から、月面に向けて航行中のスタートアップ企業ispace社の月面着陸船には、ルクセンブルクで開発された月面探査車が搭載されていること、同探査車は鳥取砂丘で試験を行っていること等に触れつつ、二国間協力が宇宙にまで及んでいることが素晴らしい旨述べました。両首脳は、日・ルクセンブルク航空協定の発効に向けて引き続き協力するとともに、航空宇宙分野で両国間の関係を一層進展させることで一致しました。
- 両首脳は、2027年の日・ルクセンブルク外交関係樹立100周年に向け、金融、AI、スタートアップ、文化・人的交流等、幅広い分野で両国間の関係を強化していくことで一致しました。
3 地域情勢
- 両首脳は、北朝鮮への対応を始めとする東アジア情勢やウクライナ情勢について意見交換を行い、力による一方的な現状変更の試みは世界のどこであっても認められないという認識を共有しました。
- 両首脳は、欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障が益々不可分となる中、引き続き様々なグローバルな課題について連携して取り組んでいくことで一致しました。
- 米国の関税措置が世界経済や多角的な自由貿易体制に与える影響を踏まえつつ、国際経済につき幅広く議論しました。