岩屋大臣から、ソコン副首相の訪日を温かく歓迎するとともに、日本とカンボジアは、第三国の地雷対策など国際平和と安定のために連携する「包括的戦略的パートナー」であり、法の支配に基づく「自由で開かれたインド太平洋」の実現及び多角的自由貿易体制の維持・強化に向け、カンボジアとの連携を一層強化したい旨述べました。
これに対し、ソコン副首相は、カンボジアにとって日本は最も信頼できる友人であり、カンボジア和平以来、日本がカンボジアに寄り添って支援を行ってきたことへの謝意を述べるとともに、両国間の協力をさらに発展させていきたい旨述べました。


5月28日午後3時20分から約45分間、岩屋毅外務大臣は、プラック・ソコン・カンボジア王国副首相兼外務協力大臣(H.E. Mr. Prak Sokhonn, Deputy Prime Minister, Minister of Foreign Affairs and International Cooperation of the Kingdom of Cambodia)と外相会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。
1 冒頭
2 二国間関係
両大臣は、4月の海上自衛隊艦艇のリアム海軍基地寄航を歓迎し、安全保障協力を一層進展させることで一致しました。岩屋大臣から、政府安全保障能力強化支援(OSA)供与に向けた協議も進めたい旨、また、「より開かれた基地」に向けて、リアム海軍基地に今後多くの国の艦艇が寄港することを期待する旨述べました。
両大臣は、現在の世界経済情勢を踏まえ、多角的自由貿易体制の維持・強化に取り組むとともに、カンボジアの経済パートナーの多角化にも向けて連携していくことで一致しました。さらに、岩屋大臣は、カンボジアに対する社会基盤整備、海の連結性、地雷対策の3分野における「新たな協力アプローチ」及びアジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)も推進していく旨発言しました。これに対し、ソコン副首相は、日本のこれまでの支援に謝意を述べました。
両外相は、カンボジアの持続可能な発展、更なる社会的価値の共創及び日本からの更なる投資の促進に向けて、協力していくことで一致しました。
その他、両外相は、カンボジアの民主的発展についても議論しました。
3 地域・国際情勢
両大臣は、地雷分野での三角協力を始め、国際社会の平和と安定に向けて一層連携を強化していくことで一致しました。ソコン副首相から、国境を越える組織犯罪にもしっかり取り組んでいく旨発言があり、両大臣は協力していくことを確認しました。
その他、両外相は、日・ASEAN協力、ミャンマー情勢、東シナ海・南シナ海、核・ミサイル問題及び拉致問題を含む北朝鮮への対応を始めとする地域・国際社会の諸課題についても、引き続き連携していくことで一致しました。