【原田評価部会長】 それでは、ただいまから第69回独立行政法人評価制度委員会評価部会を開会いたします。
本日の会議は、傍聴者には会議の模様をオンラインで中継しております。
それでは、「中(長)期目標の変更について」、審議を行いたいと存じます。
事務局から、御説明よろしくお願いいたします。
【谷口管理官】 本日の諮問案件は17件ございます。各案件の内容につきまして、各担当管理官から御説明をさせていただきます。
【宮﨑管理官】 内閣府所管の日本医療研究開発機構(AMED)の目標変更について御説明させていただきます。
昨年12月に成立いたしました令和6年度補正予算におきまして、医学系研究力の向上を目指す「医学系研究支援プログラム」が盛り込まれました。医学系研究は、創薬力の向上等を通じ、我が国の産業競争力にも直結する重要な研究領域でございますが、近年では相対的な国際競争力の低下が危惧されておりまして、当該予算による基金を活用し、研究者の研究活動と研究環境の改善を一体的に支援することとしてございます。
この基金は、AMEDにおける既存の基金メニューの一つとして追加するものでございまして、これに関係する現行の第2期中長期目標について変更を行うものでございます。
私からは以上でございます。
【川口管理官】 文部科学省担当管理官の川口でございます。文部科学省所管の6法人について、目標変更の諮問がございましたので御説明をいたします。
まず、国立女性教育会館(NWEC)でございます。
NWECは、埼玉県嵐山町にある本部敷地内に設置している研修施設等を活用して、女性教育に関する研修、調査研究等を実施している法人です。
昨年6月に示された「女性活躍・男女共同参画の重点方針2024」において、NWECの主管を内閣府へ移管すること、NWECの機能強化等が示されたところであり、これを受けまして、必要な機能を本館に集約し、老朽化した宿泊施設、研修施設、体育施設等の各施設については、令和12年度までを目途に撤去することとされました。これらについて、今般中期目標に位置付ける変更を行うものとなります。
具体的には、特定の場所や方法にとらわれない多様な事業を展開するため、必要な機能を本館に集約した上で、老朽化した宿泊施設は今年度限りで運営を終え、残りの研修施設、体育施設等の施設は、PFI事業による運営から通常の業務委託による単年度の運営に切り替えた上で、いずれの施設についても、令和12年度までを目途に撤去すべく、必要な準備を行うものとなります。
中期目標の変更につきましては、PFI事業に係る記載を削除した上で、施設の撤去に向けた必要な準備を行う旨を目標に位置付ける変更を行うものとなります。
以上でございます。
次に、物質・材料研究機構(NIMS)でございます。
国立研究開発法人において、機密情報の漏えいやサイバー攻撃を受けた事案が発生したことを受けまして、内閣府が令和6年3月に取りまとめた「国立研究開発法人の機能強化に向けた取組について」において、研究セキュリティ・インテグリティの確保に関する今後の取組の方向性が示されるとともに、各国立研究開発法人の中長期目標等に明確に位置付けることとされました。
これを受けまして、特定国立研究開発法人の一つであるNIMSにおいて、同じく特定国立研究開発法人である理化学研究所、経済産業省所管の産業技術総合研究所が、来年度から新たな目標になることを踏まえまして、同じタイミングで、研究セキュリティ・インテグリティの確保について、今般中長期目標に位置付ける変更を行うものとなります。
具体的には、国際的に信頼性のある研究環境の構築、研究者が安心して研究できる環境を守るため、政府方針等を踏まえた機微技術・情報の流出防止措置の徹底、体制の整備や適切なフォローアップの実施などを行い、研究セキュリティ・インテグリティの確保について、中長期目標に位置付ける変更を行うものとなります。
以上です。
次に、防災科学技術研究所(NIED)になります。NIEDについては、大きく3点ございます。
まず1点目は、火山活動の調査観測・解析についてです。NIEDは、地震、津波、火山災害の予測・予防に係る研究開発をこれまでも実施してまいりましたが、活動火山対策特別措置法の改正によりまして、文部科学省に新たに火山調査研究推進本部が設置されました。
この推進本部におきまして、火山に関する総合的な評価を行うための火山活動の調査観測・解析を、NIEDに設置されるグループが実施することとされました。
火山活動の調査観測・解析は、実施計画に基づき計画的に実施するもののほか、噴火が切迫している状況や、噴火が発生した場合などの緊急的なものもあり、こうした取組を中長期目標に位置付けるものとなります。
2点目は時点修正でございまして、内閣府が令和6年度から新総合防災情報システム(SOBO-WEB)というものを新たに運用したことに伴う修正となります。
3点目でございますけれども、先ほどのNIMSと同様に、研究セキュリティ・インテグリティの確保について、目標に位置付けるものとなります。
NIEDについては以上でございます。
次に、日本学術振興会(JSPS)でございます。
JSPSは、科学研究費助成事業をはじめとした学術研究に対する助成事業、そして、次世代を担うトップクラスの優れた若手研究者が研究に専念できるような支援事業などを行う、資金配分機関でございます。
昨年6月に閣議決定されました「経済財政運営と改革の基本方針2024」におきまして、研究の質や生産性向上による基礎研究力の抜本的な強化に向け、研究プロジェクトのマネジメント全般を行う高度専門人材であるURA(ユニバーシティ・リサーチ・アドミニストレーター)等の研究開発マネジメント人材の活躍促進を図ることとされました。
これを受けまして、我が国全体の研究開発マネジメント人材の量的不足の解消、質の向上を図るとともに、適切な処遇・キャリアパスの確立を推進するため、本年4月からJSPSにおいて、大学等への支援を実施することとされたものです。
具体的には、研究開発マネジメント人材をテニュアトラック等で雇用した際の経費と、こうした人材の基礎力育成研修の受講に必要な経費を支援するほか、他機関の研究開発マネジメント人材に対して研修を行う機会を提供するための環境整備に必要な経費、研修に必要なプログラムの開発経費等を支援するものとなります。
中期目標の変更内容につきましては、大学等における研究開発マネジメント人材の育成等の研究環境整備の取組を支援する旨を、中期目標に位置付けるものとなります。
以上でございます。
次に、日本学生支援機構(JASSO)でございます。
JASSOは、意欲と能力がありながら、経済的理由により修学が困難な学生等に対して、奨学金を給付することや、貸与することなどの奨学金事業を実施している法人でございます。
また、JASSOは、大学が授業料等の減免の審査を実施するに当たり必要な情報について、JASSOが奨学金の支給に係る審査業務の過程で得た情報について、大学等へ情報提供するという活動も行っております。
令和5年12月に閣議決定されました「こども未来戦略」において、「住民税非課税世帯及びそれに準ずる世帯」とされていました授業料等の減免の対象が、令和7年度からは全ての多子世帯の学生等に拡大することとされました。
JASSOにおきましては、奨学金の支給に係る審査業務の過程で得た、多子世帯に該当するかの判定結果について、大学等へ情報提供することを今までも実施してまいりましたけれども、この対象が制度改正に伴いまして大幅に増えることに伴い、中期目標にも明確に位置付ける変更を今回行うものとなります。
JASSOにつきましては、以上でございます。
最後に、日本原子力研究開発機構(JAEA)でございます。JAEAにつきましては、変更箇所が大きく2点ございます。
1点目は、JAEAが行う環境回復に係る研究開発についてです。これまでJAEAでは、環境回復に係る研究開発として、廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)におきまして、環境動態に関する研究と放射線モニタリングに係る研究の二つを実施してまいりました。
このうち環境動態に関する研究につきましては、令和4年3月に決定された「福島国際研究教育機構基本構想」におきまして、令和7年4月に福島国際研究教育機構(F-REI)に統合することとされております。
今般、統合のタイミングが参りましたことから、現行の中長期目標のうち、環境動態に関する研究の記載箇所を削除するものでございます。
その上で、避難指示区域の解除や廃炉作業が進む中で、原子力発電所の周辺環境等への環境影響評価や避難指示区域におけるモニタリングが、今後、より重要なものとなることに鑑みまして、放射線モニタリング技術の最適化を図るとともに、地元自治体などへの情報発信等に取り組むことを、中長期目標に位置付けるものでございます。
2点目は、先ほどのNIMS、NIEDと同様に、研究セキュリティ・インテグリティの確保について、目標に位置付けるものとなります。
御説明は以上となります。
【松隈管理官】 厚生労働省担当管理官の松隈でございます。私からは6法人分、2件御説明させていただきます。
1件目は、国立がん研究センター(NCC)の、全ゲノム解析等事業に係る目標変更でございます。
全ゲノム解析等につきましては、厚生科学審議会の専門委員会における議論を踏まえまして、厚生労働省において「全ゲノム解析等実行計画」を策定し、本実行計画に基づき、将来的な「がん・難病等の克服」を目指す取組が進められてきました。
本実行計画では、全ゲノム解析等事業の具体的な運用を、事業実施組織に担わせることが想定されており、これまで国立高度専門医療研究センター医療研究連携推進本部に事業実施準備室を設置し、事業実施組織の発足に向けた検討が進められてきたところ、2024年の「経済財政運営と改革の基本方針2024」におきまして、事業実施組織を令和7年度に設立する方針が示されました。
これを踏まえ、昨年12月に開催されました専門委員会において、令和7年度に事業実施組織をNCCに当面置くとの基本方針が示されたことから、全ゲノム解析等に係る事業の事務に関する記載を、NCCの中長期目標に追加するものでございます。
なお、事業実施組織発足の3年後を目途に、その間の事業運営等の状況を踏まえまして、独自組織の設立等を国が検討することになっておりますので、その点に留意する旨も目標に記載しております。
2件目が、国立健康危機管理研究機構(JIHS)の設立に伴う、技術的な修正でございます。こちらは、国立国際医療研究センター(NCGM)を除く国立高度専門医療研究センター(NC)5法人の目標変更に加えて、国立病院機構(NHO)の目標変更も含まれております。
ポイントは3点ございまして、1点目は、既存の6つのNCのうち、NCGMが国立感染症研究所と統合し、特殊法人であるJIHSに事業が引き継がれますので、その際、従前から6NC間で連携してきました事業については、JIHS設立後も6法人の連携を継続することが適当であることから、JIHS以外の5つのNCの中長期目標における連携事項の主体を、「6NC」から「5NC及びJIHS」の6法人を表す「NC等」に置き換えるなどの変更を行うものでございます。
2点目は、JIHSの設立に伴いまして、NHOに設置されておりましたDMAT事務局をJIHSに移管することから、DMATの記載をNHOの目標から削除するものでございます。
最後3点目として、上記のほか、現在記載されております「がん研究10か年戦略」などの政府戦略等について、最新の日付に更新するといった時点修正を行うものでございます。
厚生労働省所管法人の目標変更については以上でございます。
【渡邉管理官】 それでは、経済産業省所管の3法人、環境省所管の1法人の目標変更案について、御説明させていただきます。
最初に、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)について御説明をさせていただきます。
NEDOにおきましては、産業競争力強化法及び国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法の一部改正を受けまして、GX分野を対象とした、GXの実現に資するディープテック・スタートアップに対する支援を既に実施しているところでございます。
今年度の補正予算によりまして、革新的な技術を社会実装させる自律的なスタートアップ・エコシステムの実現に資するディープテック・スタートアップに対する支援への拡充が認められたため、当該業務の対象範囲を拡充する目標変更を行うものでございます。
既に今年度より実施しておりますGX分野に対する支援に加えまして、今般、政府で策定されました分野別戦略や国際的な動向等を踏まえた大きな成長事例の創出に向けた優先度の高い分野に拡大し、事業拡大に向けた一定の研究開発を終えたディープテック・スタートアップが、その成果を事業化するために行う商用の設備投資やソフトウエア投資等の事業開発活動への支援を行うものでございます。
具体的な目標の変更内容につきましては、研究開発成果の最大化に関する事項のスタートアップに関する項目に、既に支援を実施しておりますGX分野への支援に関する記載がございますので、そこに今回拡充する分野と支援内容を追加するものでございます。その他、技術的な修正も行っているところでございます。
続きまして、日本貿易振興機構(JETRO)について御説明をさせていただきます。
今年度の補正予算によりまして、JETROにおいてこれまでも取り組んでおります地域経済の成長につながる対内直接投資促進及び海外展開支援事業とスタートアップのグローバル化強化事業につきまして、事業費の追加が認められました。これらの事業は既に中期目標に記載がございますので、追加された事業費に見合った指標水準等を見直す目標変更を行うものでございます。
今般、指標水準を見直す事業は3事業でございます。一つ目は、海外から日本への対内直接投資を加速させ、海外の高度な人材・技術・豊富な資金の取り込み、イノベーションの創出や地域活性化等に貢献する対内直接投資促進事業、二つ目は、中小企業等による海外市場開拓・輸出の拡大を支援する地域の中堅・中小企業の海外展開支援事業、そして三つ目は、海外から日本のスタートアップへの投資をさらに拡大させ、グローバルで活躍できるスタートアップを日本から1社でも多く創出するため、海外展開を見据えた起業を促進、事業成長後の海外展開を支援するスタートアップのグローバル化強化事業でございます。
具体的な指標水準の見直しにつきましては、対内直接投資の関係では4件、海外展開支援事業関係では2件、スタートアップ関係では2件を見直すこととしてございます。いずれの指標水準におきましても、補正予算において追加が認められた事業費を踏まえたものとなってございます。その他、技術的な修正も行っております。
続きまして、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)について御説明させていただきます。
情報通信技術の活用による行政手続等に係る関係者の利便性の向上並びに行政運営の簡素化及び効率化を図るためのデジタル社会形成基本法等の一部を改正する法律によりまして、IPAが行政機関等の情報システムに関するデータ標準化に係る基準の作成等の業務を実施するとされたことから、当該業務を追加する目標変更でございます。また、従前よりIPAがAIに関する業務として実施してきましたAIセーフティ・インスティテュート(AISI)の業務の重要性がますます高まっていることに鑑み、その位置付けを明確化する目標変更でございます。
まず、法改正による追加業務のデータ標準化に係る基準の作成等につきましては、行政機関等が整備する情報システム等におきまして、利用されるデータの相互運用性を担保するため、データ項目、データ形式、データモデル等の標準化に係る基準を作成し、これらを情報システムで実施する際に、行政機関等に対して技術的な助言や情報の提供等を行うものでございます。
次に、AISIの業務につきましては、AIの安全・安心の確保のため、安全性評価に係る調査、基準等の検討などに加えまして、他国の関係機関との国際連携に関する業務など、従前よりIPAがAIに関する業務として実施してきた業務を引き続き行うものでございます。
具体的な目標の変更内容につきましては、政策体系における法人の位置付け及び役割の項目に、今般の中期目標の変更についての経緯を追加するとともに、国民に提供するサービスの関係する分野の項目に、目標として、アーキテクチャー設計とも連動しつつ、公共・準公共分野におけるデータ標準の作成等を推進することを追加することとしております。併せて、定性的な指標を設定するものでございます。
また、AISIの位置付けの明確化につきましては、新たな項目を設け、目標として、先ほども御説明申し上げましたAISIの業務を追加し、明確化するというものでございます。併せて、こちらについても定性的な指標を設定するものでございます。このほか、技術的な修正も行っているところでございます。
最後に、環境省所管の環境再生保全機構(ERCA)について御説明をさせていただきます。
昨年4月に成立・公布されました、地域における生物の多様性の増進のための活動の促進等に関する法律によりまして、企業等が策定する地域における生物多様性の増進のための活動に係る計画の認定制度が創設されまして、ERCAが当該認定業務の一部や情報提供等を実施するとされたことから、令和7年4月の法施行に向けまして、当該業務を追加する目標変更を行うものでございます。
今般追加する業務は、当該認定制度における各種計画の認定事務のうち、申請の受付、申請に係る当該活動の区域の状況及び実施体制の確認、認定通知書類の作成・送付等を行うものでございます。また、地域生物多様性増進活動の促進に必要な情報の収集、整理、分析及び提供も、ERCAが行うこととなるものでございます。
具体的な目標の変更内容につきましては、地域生物多様性増進活動の促進を、政策体系における法人の位置付け及び役割に追加するとともに、国民に提供するサービスの「社会課題解決による持続可能な成長の推進」の項目に、新たに自然環境の保全・再生という部分を設けまして、背景や目標を追加するものでございます。
併せて、指標として増進活動実施計画等の新規申請件数などを設定するとともに、多くのモニタリング指標を設定するものでございます。その他、技術的な修正も行っているものでございます。
以上、経済産業省3法人、環境省1法人の目標変更案について、御説明をさせていただきました。
【谷口管理官】 諮問案件についての御説明は以上でございます。
【原田評価部会長】 ありがとうございました。
ただいまの事務局の説明につきまして、御意見・御質問ございましたら、どなたからでも結構ですので、御発言いただけますでしょうか。
なお、従前よりお伝えしているところでございますが、本議論につきましては、政策内容の是非というよりは、政策内容に照らして、目標や指標が今回適切に変更されているのかという点を中心に御議論いただきたいと存じます。いかがでございましょうか。
では、河合専門委員、お願いします。
【河合専門委員】 御説明ありがとうございました。目標変更案に関しては異存ございませんが、NWECに関して、コメントをさせていただきます。
NWECは、今回の目標変更後に、二つの観点から非常に重要な時期に入ると理解をしております。一つ目は、主管が替わるということです。これまで主管が変更されるというケースはほとんどなかったと思います。男女共同参画を所管している内閣府に主管が移管されるということは、非常に意義があることだと考えるのですが、主管が替わったことに対してのメリットが出る形で、法人の運営がより良い形となるよう期待が高まっていく、非常に重要な時期に入るのではないかと理解しております。
二つ目は、ソフト面を意識した法人の機能強化がこれから行われると理解していますが、今、アカデミアでもジェンダーについては非常に注目が高まっておりますし、国際比較をしても、官民問わず女性の管理職比率が低いということを日本が指摘されている中で、NWECの役割に対する期待は非常に大きいと考えます。
ハード面を手放した結果、機能が縮小しただけなのではないかといった評価を受けないように、言い換えれば、ソフト面での機能が強化されたという評価を受けることができるよう、法人が運営されていくことを期待しております。
【原田評価部会長】 ありがとうございました。
川口管理官、何かございますか。
【川口管理官】 ありがとうございます。NWECに関しましては、令和7年度が現在の目標の最終年度となっておりまして、来年度に新目標の策定を行うことになります。
早期の法案の提出を「女性活躍・男女共同参画の重点方針2024」の中で求められておりますので、今後、機能強化や主管が替わるというような法律案が国会に提出されることになります。
また、来年度の新たな目標策定の中で、まさに新たな役割、機能強化というものをどのように図っていくのかということを御審議いただくことになると思いますので、よろしくお願いいたします。
【原田評価部会長】 ありがとうございました。
では、天野委員。
【天野委員】 ありがとうございます。まず、AMEDについて、最近、法人によく基金という形で国から補助金が交付されることが多いと思います。目標変更案自体は良いと思うのですが、ぜひとも、本来の趣旨に沿った形で、基金をしっかり使うということを十分に意識していただきたいと思います。
続いて、NIEDについて、私は地震調査研究推進本部でも10年委員をやっていましたが、地震調査研究推進本部の中で、長年、火山研究推進本部もやっていたのが、こういう形でしっかり一本立ちできたということは非常に良いことだと思っています。
ただ、こちらも研究者が少なく、若い方も少しずつ入ってきていますが、高齢の研究者の割合が高いため、ぜひとも研究推進本部の成果が出るように、委員会としても後押ししていきたいと思います。
また、JAEAについては、福島国際研究教育機構と、JAEA、それから国立環境研究所と福島県がうまく成果を上げられるよう、委員会としても後押ししていただきたいと思います。
最後にIPAについて、独立行政法人等の情報セキュリティの監視・監査を行い、その結果をフィードバックすることで、法人のセキュリティ対策の下支えをする非常に重要な業務を行っています。その中で、今回、AIに関する業務も追加され、とても負荷がかかると思うため、ぜひとも支援をしていただきたいと思います。
以上です。
【原田評価部会長】 ありがとうございました。幾つかの法人にわたりますので、宮﨑管理官、川口管理官、渡邉管理官の順番で、簡単にコメントいただけますか。
【宮﨑管理官】 天野委員、ありがとうございます。AMEDにつきましては、御案内のとおり、ここ数年で多額の基金が積み増されておりまして、やはりその執行状況というのが今後の大きな課題になってくるかと思います。
AMEDにおきましても、大体四半期ごとに執行状況や基金の残額が公表されているのですが、やはり多額の基金が残って、これがきちんと執行されるのだろうかというところは大きな課題だと思いますので、しっかりフォローしていきたいと思います。
【川口管理官】 NIEDに関する御意見を頂きました。火山研究をしている人材が少ないというのは、今回の、議員立法での活火山法の改正の際も非常に問題意識が強かったところでございます。
NIED自体の業務というよりは、文部科学省に設置をされております火山調査研究推進本部で基本的な政策の推進として対応していく事項になるかと思いますけれども、法人が行う業務の根本にある政策的な部分でございますので、そういったところも見ながら、NIEDの目標を見ていきたいと思っております。ありがとうございます。
【天野委員】 地震調査研究推進本部も、基盤的な研究開発をNIEDが担っていたところ、火山に関しても同じことを行うということになると、NIEDも負担がかかると思われるため、しっかり支援していただきたいと思います。
【渡邉管理官】 IPAに関して、コメントありがとうございます。御指摘のとおり、今回追加される業務はいずれも政府としても極めて重要な分野だと思います。法人からは体制強化も検討すると聞いておりますので、しっかりフォローしていきたいと思います。
【原田評価部会長】 ありがとうございました。ほかはいかがでしょうか。
では、栗原委員。
【栗原委員】 ありがとうございます。二つございまして、一つは、全ゲノム解析に関して、NCCに機能を追加するという目標変更です。
内容が、当面この機能をNCCに置くというもので、目標変更案としては、「国が事業実施組織発足の3年後を目途に独自組織の設立等を検討するとしていることに留意しつつ」とありますので、この3年間、暫定的な状態が続きます。
しかしながら、重要な機能を担う組織でございますので、この目標に従って、暫定的な組織の置き方で支障がないように、事業をNCCの中でしっかり実施していただきたいと思います。
二つ目にERCAについて、今、日本でも生物多様性に関して、例えば自治体や企業などの取組が大変重要になっていまして、今回、ERCAにとっても、こういった成果を出すことはチャレンジングなのではないかと思います。
非常に細かく評価指標等を入れていただいていますが、例えば申請件数が1,300件以上という指標や、研修への満足度ではなく提供情報の活用が80%以上という指標を設定されていて、リスペクトすべきではありますけれども、高い目標値と、ERCAだけの努力ではなく、いろいろなステークホルダーを巻き込み、関係者が活動を実施していただく必要があります。ERCAはその際の潤滑油になっていく役割だと思います。今後、進捗に応じて適宜、指標を見直していただいて、適切な評価と、活動の実効性をモニタリングしていただきたいと思います。
以上です。
【原田評価部会長】 NCCについては、やや暫定的な書きぶりになっていると思いますが、松隈管理官、いかがですか。
【松隈管理官】 御意見ありがとうございます。確かに栗原委員がおっしゃるように、暫定的な書き方で、「当面置かれる組織」ということになってございまして、予算の取り方も、厚生労働省が予算を取って委託事業として行うということで、主務省がまずはしっかり支障がないように配慮することかと思います。我々としても、そういった暫定的な組織ではありますけれども、きちんと事業が行えるようにフォローしていきたいと思います。
【原田評価部会長】 ありがとうございました。
ERCAについては、指標は困難度が高いと設定してあるようですけれども、いかがでしょうか。
【渡邉管理官】 御指摘ありがとうございます。まさに生物多様性の分野は、御指摘ありましたとおり、極めて関係者を多く巻き込み取り組むべき課題になっているところでございます。世界的な目標も設定されており、それを踏まえて、環境省が政府として様々な取組も進めてきたところでもあり、今般の法律も含めて、積極的な取組を進めていこうとしております。
そのような中で、御指摘があったように、政府だけ取り組んでも仕方がない課題であり、民間企業を含めて関心が高まっている分野でもあります。やはり民間企業の方々にとっても、生物多様性に取り組むということが、例えば投資家の方の評価を得るという部分でも重要なファクターになりつつあるという話を聞いたこともございますので、そういう意味では、環境省をはじめとして、様々なステークホルダーが取り組んでいくという案件になってきていると考えています。
そのような中で、今回、ERCAもその一翼を担うという形になっておりますので、チャレンジングというのはまさに御指摘のとおりでございますが、体制の強化もERCAとして考えているという話も聞いておりますので、しっかりフォローしていきたいと考えております。
【原田評価部会長】 ありがとうございました。
では浜野委員、どうぞ。
【浜野評価部会長代理】 御説明ありがとうございました。経済産業省所管の2法人について、コメントしたいと思います。
NEDOについて、産業競争力強化法が改正され、多くの人が望むところである、企業化に必要な事業開発活動に要する資金に充てるための補助金の交付業務が追加されたということで、テーマとしてもすばらしいと思いますが、企業化の実現を、どのように事業会社との事業連携を見ていくのか、PDCAをどのように回していくのかというところに、むしろ関心が集まるところだと思われ、ここは注目したいと思います。
それと、JETROについて、定性目標ではなくて定量目標がはっきりと出ているのですが、この中で、中堅・中小企業やスタートアップ等は、定量的に、お金を投入しこれだけ成果を増やすという意欲を示されているわけですが、対内直接投資については、やはり企業がお決めになることであるため、予算を増やしたからといって、それが全て成果に跳ね返ってくるというのは非常に難しいと思います。
そのため、ここのところを、数字としてはそれほど多くないのかもしれませんけれども、指標として増やしておられるというのは、チャレンジングというか、なかなか難しい定量目標設定に取り組まれるなと思いました。
加えて重要度・困難度の設定理由の指標2-1は、致し方ないところを、国際情勢を踏まえて目標に追加されており、法人の意欲とは別に、困難度が極めて高い環境にあるということを加筆されたのは、非常に良いことではないかと思います。
以上です。
【原田評価部会長】 ありがとうございました。JETROの指標の設定は非常に興味深く、恐らく事業のメニューには大きな変更はないけれども、金額が上乗せされると。それをどのように目標案に落とし込んでいくのかということについて、恐らくは一つの判断として、このように各指標の数値を上乗せしていったということかと思っておりますが、いかがでしょうか。
【渡邉管理官】 ありがとうございます。まず、NEDOについて御指摘がありました。こちらも、今回、補正予算で措置をいただいたということもありますので、そうした事業の中で、当然ながら、PDCAも含めてフォローアップをしていくという形になります。少し包括的な目標にはなっておりますけれども、その中の一つの要素として、補正予算の事業を執行していく、そういうことの中で、PDCAもしっかり確認していくということになろうかと思います。
また、JETROについて、今回このような形の目標変更になりますけれども、これまでの現行の目標が、そもそもそういう考え方で構築されていたという中で、今回新たに補正予算が措置されたということであります。
対内直接投資は、御指摘のとおり、最終的には企業の判断ということでございますけれども、JETROの大きな役割として、現行の目標の中にも様々な取組をするということが記載されている中で、補正予算の措置をいただいたということもありますので、その点をしっかり上乗せしてきたということが、経済産業省そしてJETROの本気度を感じるところかと思います。そういう意味では、指標2-1の記載も含めて、しっかり書いていただいたと考えており、そこは前向きに評価をしたいと考えております。
【原田評価部会長】 ありがとうございました。
大体伺ったかと思いますが、オンラインの方々もよろしゅうございますか。
それでは、法人への支援に関するコメントを頂き、あるいは御不明な点をお尋ねいただいたということで、特段、目標変更案について御異議があるということではないと承知いたしました。
本件につきましては、意見なしとさせていただくことでよろしゅうございますか。
(「異議なし」の声あり)
【原田評価部会長】 ありがとうございました。それでは、意見なしと整理させていただきます。事後の処理につきましては、事務局に一任させていただきます。
それでは、最後に、事務局から報告事項がございましたらよろしくお願いいたします。
【谷口管理官】 次回の評価部会につきましては、別途連絡させていただければと思います。
【原田評価部会長】 それでは、以上をもちまして、第69回独立行政法人評価制度委員会評価部会を閉会いたします。本日は皆様、お忙しい中、御出席いただきましてありがとうございました。
(以上)